コラム

落ち着いて、今日、あなたたちのために行われる主の救いを見なさい

牧師 飯田啓子

 8月3日の祈祷会に出席された方々にはご心配をおかけしました。ワクチン接種3回目の後遺症で38度5分まで発熱しましたが、お陰様で3日深夜が熱のピークでしたが、昼過ぎには落ち着いていました。やれやれです。
 火曜日に接種して水曜日の夜中から発熱。解熱剤を服用しながら祈祷会の努めはどうにか果たしましたが、何時も以上に頭が働かない時の癖である「えー」を連発していたと思います。そして夜の祈祷会が終わってから翌日昼頃までは殆ど、何も覚えていません。薬を服用したのはその残骸から、用足しに行ったのはスリッパの脱ぎ方で理解しましたが、自分自身では覚えがありません。昼頃からスッキリしてニュースで山形県と石川県の大雨被害を目の当たりにし、現地を覚えて祈るばかりです。
 また実家と友人からラインや電話が入っていました。実家の姉が陽性になったようですが83歳の母は大丈夫なようです。これまた慌てて具体的に主にお委ねする祈りをしました。
 静岡県も静岡市も感染者が過去最大を更新しています。教会の責任を守る者として祈り考えなければならない責任を思いながら、意識が無かった約二日間を悔やむばかりです。そう思いつつ、この文面をしたためている時に教区通信が届きました。今年度教区に赴任した教師たちの顔写真付きで自己紹介文が記載されています。草深教会の主任と担任も顔写真付きで記載され、相変わらず「美女と野獣」だと苦笑いです。文面もそれぞれの教師たちのキャラクターが溢れている内容で楽しい。新しい伝道仲間がいることを心強く思うばかりです。
 さて今月の礼拝招致として与えられた聖句は出エジプト記14章13節b
「恐れてはならない。落ち着いて、今日、あなたたちのために行われる主の救いを見なさい。あなたたちは今日、エジプト人を見ているが、もう二度と、永久に彼らを見ることはない。」です。エジプトから脱出したイスラエルの人々に、その喜び以上の命の危機が襲い掛かります。死を目の当たりにし予感した時に、人は当然、パニックに陥る。目の前の事柄しか見えなくなってしまうからでしょう。
 それでも聖書は言います。つぶりそうな目で、つぶってしまった目で、閉じた耳で、“見なさい”と。そこではつぶり閉ざすことで落ち込んでしまう事から、救い出そうと働いてくださっている主がいるのです。閉じこもり恐怖に怯える人間を、御自分の目の前に連れ戻す救いのために働いてくださる主がおられるのです。落ち着いて祈り、落ち着いて見ましょう。