コラム

8月

牧師 飯田啓子

 8月6日朝、「こちらは広報静岡です。今日は広島に原子力爆弾が投下されて…黙とうをささげましょう」。8月9日午前11時「こちらは広報静岡です。今日は長崎に原子力爆弾が投下されて…黙とうをささげましょう」。投下時間前に黙とうを促すアナウンスを初めて経験しました。夏の高校野球を見ていると投下された時間にサイレンが鳴り、選手はじめ観戦者が黙とうをしている姿などは知っていますが、市民全体に促すアナウンスは初めてです。静岡市の平和への姿を垣間見た時でした。
 8月4日。白神山地を中心にした羽後(秋田の県北)と津軽(青森県日本海側)地域に線状降水帯が発生し、浸水被害が出ました。多くの皆さんにご心配を頂きましたが、他住主任が生活している大曲は県南地域なので、秋田市以北の災害は実質的な被害には繋がりませんので安心してください。ただ線状降水帯の威力に驚くばかりです。長さ50~300㌔、幅20~50㌔という限定された範囲内で起こる被害。被害の大きさ以上に起こる不安と驚愕と疲労が怒りや絶望、不満にならないように祈ります。
 さて今月28日の主日礼拝は牧師夏期休暇のため、伊東教会に夏期伝道実習に派遣されている金森一雄神学生に御言葉の取次をお願いしています。過去、静岡草深教会では牧師休暇で近隣教会の牧師に御言葉の取次を依頼していたと思いますが、近年これがなかなか難しい状況になって来たと思います。一言で言えば牧師不足です。これが東海地域にも押し迫っている状況に、立ち尽くしてしまいますが、打破の力を与えてくださいと祈るばかりです。
 以下、金森一雄神学生の自己紹介文です。「2020年4月献身して現在は大学院1年、出身教会は鎌倉教会、現在奉仕教会は中渋谷教会、組織神学専攻」とのことです。
 ご本人からは直接、伺っていませんが、夏期伝実習先の伊東教会牧師によると1949年生まれだそうですから、地上の歩みが74年、うち3年が献身してからの歩みとなると思います。同世代として近親感が湧く方も、教会の大事な務めが与えられた(長老・教会学校教師などへの献身)時期が近いと安心される方などいらっしゃると思いますが、御言葉を取り次ぐ務めに仕える者として期待し歓迎してください。良い主との交わりである礼拝の時となるように願います。
 そして私は夏休みまでに宿題を片付け、夏休みは家の片付けをする予定を立てています。片付けは後始末ではなく、準備であることを思い知らされるいつも通りの夏です。
この夏、たとえ感染症や熱中症、その他の健康的不安があっても、災害に対する不安があっても、変らない主の祝福があります。この祝福を受けている夏をお過ごしください。