コラム

新しい主の年を与えられて

牧師 飯田啓子

 2023年の最初の日は日曜日。礼拝から新しい年が始められることを感謝します。そして単細胞の私は礼拝から始まる年と月、礼拝で終わる年と月はそれだけで有難い主のインマヌエルだと考えてしまいます。
 さて静岡草深教会で迎えた初めてのクリスマス。まだまだ不慣れな者としては皆さまの気持ちやお心をかき乱してしまっただろうと思います。赴任して9か月。赤ちゃんなら這い這いから掴まり立ちか、掴まり立ちから伝い歩きの時期です。どうか主にあってご容赦ください。
 クリスマス礼拝を前にして、静岡英和女学院音楽部のリハーサルを拝見しました。日曜日が礼拝の日という信仰者にとって、子どもの学校や部活の行事が日曜日に重なることほど 悩むことは無いと思います。親としては子どもの成長を見たい思いと、信仰者として礼拝に招かれている狭間に立たされた時ほど問われている怖さを感じることはないだろうと思います。私に与えられた答えはリハーサル見学でした。本番が日曜日ならリハーサル、それ以外なら本番を見に行く。
 子どもの成長した姿を見るのも楽しみですが、それに声援を送る先生方の話を聞くのも楽しみでした。「練習は本番のように。本番は練習のように」「練習したことは嘘をつかない」等々。先生方が子どもたちの力を十分に発揮させようとする言葉かけに、感心しきりでした。
 クリスマス礼拝が終わってから息子が遊びに来ました。彼なりに母親を心配してのことでしょう。邪魔をしないことが一番のお手伝いだと気が付いた中学生時代から、口で邪魔はなくなりました。そして目が良く動く。何かあれば手を出す準備です。布団を畳んで帰った姿に成長を思います。4月からの一人暮らし。今までのリハーサルが本番にどう出るのか。更にその先の本番に向かうリハーサル時期。何を経験するのか。インマヌエルに委ねるしかありません。
 1月の礼拝招致にイザヤ書7章14節が与えられました。神様御自身が与えてくださったしるし。既にインマヌエルと命名されています。そしてこの方こそ主メシアである。これを結び付けながらこの方に結び付けられていく生活はリハーサルと本番を繰り返す中で、本番に備えるには何が必要で、何が不要なのかを整理していく信仰生活。本番の天の礼拝に向けて、地上のリハーサル生活。インマヌエルを信じて祈ります。