コラム

安心して行きなさい

飯田敏勝

 わたしは長らく静岡を離れていましたので、街をあげてのイベントの大道芸や静岡マラソンの実態も、転居してきてから初めて知りました。
 先週のマラソンによる交通規制は思いの他、影響大ですね。分区牧師会で様子を聞くと、静岡市内の教会は大概、影響を受けています。礼拝時刻を変更するところもあるので、草深も検討していいと思います。
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 物理的というか通常の手段で、礼拝に来られなくなるときは、時に起こります。
 かつては表彰されたりもしましたが、礼拝皆勤は現代、普通に生活していると難しいのが実情でしょう。仕事だけでなく、町内会や親戚付き合いとの折り合いの付け方も、一昔前とは意識が変わっています。
 また何より老いとの関係で、毎週は礼拝に来られなくなる時期が遅かれ早かれ生じ得ます。耳が、目が、気力体力が追いつかなくなります。
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 教会としても、それに対応策を考えねばなりません。
 聖書や讃美歌の文字が見にくいことは、既に導入したプロジェクターやファイルを活用してください。
 ただ、礼拝でこそまず、神さまと隣人との交わりは与えられます。何ができずとも、まずは礼拝に来ていただけるに越したことはありません。
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 それでも、足腰や交通手段的に困難が生じます。長老会や牧会部としても訪問や問安を心掛けています。
 ただ、聖書は神の言葉との根本の信頼をもって家庭での礼拝生活、少なくとも祈りの時を確保していただければと願います。
 ホームページ上で、礼拝説教の音声が公開されています。受付では、敏勝牧師の礼拝要旨が配布されています。
 それらによって主日礼拝を追体験することができます。
 『信徒の友』の家庭礼拝も大いに結構です。また別に「よりぬき」の讃美歌や聖書をファイルして、礼拝に来られない方々のところに届けています。これらも開くことが大変になってきたならば、暗唱した聖句を口にしてほしいのです。ともかく聖書や讃美歌の言葉に、呼吸するように絶えず触れていてほしいのです。
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 現在割に多くの方が利用しやすい手段としてYouTubeがあります。礼拝の完全中継は別として、草深としてのコンテンツを何かしら提供できないかと模索しているところです。
 老いは、多くの方が経験しなければなりません。青年期や壮年期を憧憬するのでなく、老年期に「安心して行きなさい」(マルコ5:34)との御声を聞けるよう、教会として配慮できるよう、新たな道をも模索していきたいと願っています。