コラム

「イスラエルの顔と祝福」

飯田啓子

 8月は日本語で葉月。旧暦で秋への始まり、葉っぱが落ちることが始まるから。英語はAugust。初代ローマ皇帝アウグストゥスの名前に因んでいる。本人が自分の功績を記念して呼び始めたのが始まり。準備と功績が込められている8月。その由来を面白いと思います。

 今年の8月15日は嶋田姉妹の葬儀礼拝式、聖隷クリストファー高校の甲子園2回戦。そして長男の二十歳を祝う会(大仙市)が行われた。

 聖隷クリストファー高校の校歌が話題になりました。でも校名の方がインパクトが強い。聖隷は主イエスの洗足の御業に因み、クリストファーはキリストを運ぶ者の意味。愛して仕える礼拝者としての低き姿が示されている。

 長男は2004年生まれ。この学年は小学校入学時に東日本大震災に遭い、高校3年間はコロナ感染症対策で右往左往した。泣いても笑っても嫌がっても何が何でも受け入れる覚悟と前進するために腹を決めることが求められていた。去年、召された友人の葬儀礼拝は一人息子の二十歳の誕生日。杯を交わすことを楽しみにしていたはずなのに残念だったろう。でも表情は笑っていた。

 因みに自分の結婚記念日が自死した妹の逝去日という友人がいる。嬉しさと寂しさ口惜しさが入り交じった記念日。でも毎年、祈りの中で安心した笑顔で過ごしている。

 渡る覚悟と安心を持って生きる信仰生活は天への道。その道はキリ ストによって開かれています。キリストが先にその道を進み模範を見せてくださっているからこそ安心して覚悟が出来る。そうやって生きて来たのが祝福を求めて生きるイスラエルです。生まれた時には自分の手を握りしめているだけですが、生活が始まって行くと越えなければならないものが次々に押し寄せてくる人生。思い通りにいかないことが多い人生。それでも神様は見ていてくださる。私たちが天への道を歩んでいることを見てくださっている。天への道を生きていることを教えてくださっている。

 それを生きるイスラエルの表情はすっきりしています。そして次世代のために祈る執成しと祝福の言葉と声は実に大きい。天で永遠に生きる準備をしっかりと生きていきたいと願います。